創言社のあゆみと眼目
創言社は、1964(昭和39)年、福岡市にて個人創業、小規模ながら一貫して哲学、宗教学の分野の専門書を中心に、堅実な本を刊行し続けてきました。尤も、関心はいつも「人間」の根本、という処にありましたから、文学や歴史や経済等にも、興味を持っておりました。それで、出版書目からもご想像頂けるかと思いますが、本社は九州・福岡市にあっても、マーケットはむしろ関東、関西を中心に全国的でありました。無論地元(九州・山口)の研究者の比率は高いのですが、必ずしもローカル色を出しているわけではありません。
たまたま福岡を拠点にしているというだけで、人間の学としての哲学的な原理論への関心から、思想や学問の方法論、積極的な現代の理論を世に問うということを眼目にしようとしております。そういう私共の関心の角度からも、単なる事業の拡大ということは考えられず、従って考えもせず、それなりに自信のあるものを刊行して行くというスタンスは、これまでも守って来た積りですが、これからも堅持して行くつもりであります。
現在、本邦初のデンマーク語原典訳『キェルケゴール著作全集』(大谷長監修、全15巻)、滝沢克己『聖書を読む-マタイ福音書講解』(全8巻)等を刊行中のほか、雑誌年報『思想のひろば』(滝沢克己協会編)、『あしへい』(葦平と河伯洞の会編)等と共に、研究書、単行本等、年間約20点を刊行しております。